凌霄の風にうるさき花の数 竟二 (泰三)

 ボジョレーヌーボ解禁により、いささか二日酔い気味の泰三です。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

 季題は、凌霄花で夏。凌霄花と書いて、「のうぜんかづら」と読む。ただしこれでは、季題だけで7文字も使ってしまうので、「のうぜん」や「のうぜんか」と読ませたりする。しかし、これらの読み方が正しいのか、もしくは俳人だけに通用するものなのかは、不勉強のため分からない。どなたか教えてください。

 凌霄花は、夏の暑い盛りに咲く。この句からも連想されるようにこれでもかという程たくさんの花をつける。そして、他の木々や家に絡みつき大層大きなものとなる。

 さてこの句。暑い盛りに凌霄花に風が吹いた。しかしながら全然涼しくない。熱風だ。そのせいで、凌霄花の花の数を「うるさし」すなわち、「煩わしい」(旺文社 古語辞典)と感じた。暑さの中で、ちょっと辟易している人間(自分)は、暑さなどものともせずエネルギッシュに咲き誇っている凌霄花を羨ましく思っているのかも知れない。

 

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