課題句(2020年2月号)

課題句「鶯」    藤永貴之 選

鶯やダム湖静もる深緑		町田 良
裏山のうぐひす今朝は庭にをり 

鶯や気まま暮しの朝遅く		津田祥子
鶯や心しづかに待てばまた		本井 英
鎌倉の谷戸の深きに初音かな		杉原祐之
鶯や漁村見下ろす浦山に		梅岡礼子

課題句(2020年1月号)

課題句「雪女郎」      松島盛夫 選

雪女郎われを追ひ抜きゆきにけり	藤永貴之
咳ひとつこぼして去りぬ雪女郎

分支れの観音拝む雪女		前田なな
大江山栖としたる雪女		岩本桂子
雪女なりふたのもの緋なりけり		本井 英
窓繰れば立木いづれも雪女郎		菊竹誠二

課題句(2019年12月号)

課題句「炬燵」       石本美穂 選

炬燵板置いて炬燵のできあがる		田中金太郎
亡き母の炬燵出す日をきめしかな

炬燵楽しポットも本も身ほとりに	児玉和子
今日はまた電話の多き炬燵かな		前北かおる
母在(マ)して炬燵賑やかなりし頃	町田良
炬燵して母の寛ぐこと少な		伊藤八千代

課題句(2019年11月号)

芭蕉忌の地域センターにて句会		児玉和子
芭蕉忌の辞書よりピコと電子音
時雨忌や机辺に古りし肥後守

芭蕉忌や戦なき世に旅しつつ		前北かおる
芭蕉忌の空に数多の熱気球		杉原祐之
四人ともジパングクラブ時雨の忌	本井 英
時雨忌の海の荒れたる旅初日		山内裕子

課題句(2019年10月号)

「鹿」			青木百舌鳥 選

鹿の目の空を映してたぢろがず		岩本桂子
一声の鹿をききたる旅なりし
おもむろに鹿立ち上がり杣も亦		藤永貴之
指させるなぞへに鹿の蹄痕		山本道子
参詣のまへにしりへに朝の鹿		磯田和子
路肩から小鹿つぎつぎ現るる		小沢藪柑子