姉涼し 本井 英 竹床机軋む爆笑するたびに 帆綱ひき絞れば涼しすぎる風 忘れ果てしことのあれこれ姉涼し 駒草やひろびろ続く主稜線 水槽にトマト浮かべて登山口 啜り上げながらトマトを食べけり 夕凪の水面皺めて泳ぐもの 栴檀の緑蔭にして明るさよ 炎天に浪の意匠の二天門 氷川丸を訪れてをる揚羽蝶
操舵室の神棚の紙垂涼しけれ 氷川丸涼し虚子ありき杞陽ありき小諸日盛俳句祭 七句 夏山に吸ひよせられて来し麓 山国や緑蔭あれば風通ふ 泉辺や映りをるとも知らず佇ち 虚子庵の縁の下なる蟻地獄 語り伝へて虚子庵の紫菀これ 虚子散歩道の片蔭とぎれく JRバスに抜かれて夏山路 満潮の平らかに充ち青田べり