投稿者「管理人」のアーカイブ

湘南タイドプール 
  • 日時/集合 3月2日(木) 
  • 吟行地・兼題 夫婦池公園、鎌倉山ほか 
  • 句会場 鎌倉教養センター(笛田) 0467-32-1221 (13:30締切 7句)
  • 幹事/連絡先 山口禎子 岩崎眞理子 
名古屋
  • 日時/集合 3月5日(日) 10:30 岡崎城前
  • 吟行地・兼題 岡崎城界隈
  • 句会場 未定 (13:30締切 10句)
  • 幹事/連絡先 大山みち子 
池 袋
  • 日時/集合 3月8日(水)
  • 吟行地・兼題 「蓴生ふ」「雛市」
  • 句会場 東京芸術劇場 03-5391-2111 (19:15締切 7句)
  • 幹事/連絡先 前北かおる 
渋 谷
  • 日時/集合 3月9日(木)  
  • 吟行地・兼題 茅花、踏青 (新宿御苑吟行も有)
  • 句会場 リフレッシュ氷川2階多目的室 03-5466-7700 (14:00締切 7句)
  • 幹事/連絡先 櫻井耕一 前田なな 
土 曜
  • 日時/集合 3月11日㈯ 12:00 都営大江戸線 ・国立競技場駅 A2出口 
  • 吟行地・兼題 国立競技場~鳩森八幡神社~千駄ヶ谷富士~将棋会館~国立能楽堂
  • 句会場 新宿明治通りビル 6階会議室 (14:30締切 7句) 
  • 幹事/連絡先 宮川幸雄 
タイドプール (初心者対象)
  • 日時/集合 3月16日(木) 13:00 上野駅公園口改札前
  • 吟行地・兼題 上野
  • 句会場 千代田区矢板ビル 03-3255-0471 (15:30締切 5句)
  • 幹事/連絡先 林美佐子 
湘 南
  • 日時/集合 3月19日(日)
  • 吟行地・兼題 東慶寺、浄智寺界隈
  • 句会場 鎌倉生涯学習センター 0467-25-2030 (14:00締切 7句)
  • 幹事/連絡先 根岸美紀子 坂 廣子 
東 京
  • 日時/集合 3月22日(水) 
  • 吟行地・兼題 目黒・自然教育園
  • 句会場 三州俱楽部2階大ホール品川区上大崎1-20-27 03-3447-6776 (13:30締切 7句)
  • 幹事/連絡先 田中温子 武居玲子 
福 岡
  • 日時/集合
  • 吟行地・兼題
  • 句会場
  • 幹事/連絡先 藤永貴之 

課題句(2023年3月号)

課題句 「芹」		原 昌平 選

芹の水この辺はまたクレソンが		藤永貴之
芹の上にわが影落ちぬ蟹現れぬ

芹摘みし手を高く振り芹も見せ		牧野伴枝
野歩きの昼のラーメン芹入れて	塩川孝治
芹生ふる府県境の峠かな		小沢藪柑子
芹の香の真つ只中に芹刻む 		前北かおる					

橡の実のぱつかと割れて転がれる  山本道子

 季題は「橡の実」。虚子編『新歳時記』には、「栃の実である。円錐状をして三裂し、その中に光沢のある褐色の大きな種子がある。この種子から澱粉を採つたり橡餅等をつくつたりする。」とある。「橡餅」と言えば信州の観光地などでは、よくお土産などにされる品だが、あれは餅米などと搗き合わせた高級品で不味いわけがない。巴里の街路樹として有名な「マロニエ」は「西洋橡」。その実は日本の「橡」と同じ様な種子が入っており、まさに「マロン」なわけだが、毒があって食えぬ(灰汁抜きの技術がないと駄目らしい)ということになっている。フランスの「栗」は「シャテニエ」、こちらは立派な毬のある実である。

 その「橡の実」が橡の木立の下に、幾つも落ちていたのであろう。その「果肉」が割れて中の種子が転がり出ている様子を作者は「ぱつかと」と表現した。一句の手柄は勿論この「ぱつかと」であることは間違いない。「ぱかつと」、ではないのである。「ぱかつと」は「音」が主だが、「ぱつかと」は「姿」が主である。「種子」が転がり出た後の、空ろになった実の内側の曲面まで見えてくる。(本井 英)

雑詠(2023年3月号)

橡の実のぱつかと割れて転がれる	山本道子
空ラの胴と翅を遺して蟬骸
仙人草剣ケ峰より富士現れて
蟬時雨森を出づれば墓所のあり

チーチチとチチと遠のき囀れる	信野伸子
まはりこみ鶺鴒恋の羽ひろぐ		藤永貴之
戸田芝の穂の紫に冬の雨		児玉和子
一点の色は翡翠冬の雨		天明さえ

主宰近詠(2023年3月号)

主は来ませり      本井 英

島山にして絶海に眠るなる

深々と切通しあり山眠る

お薬師さま里へ下ろして山眠る

山眠れば歩荷仕事も無くなりて

炉話に指失ひし事故のこと

炉明りに膝逞しき娘かな

顔見世や昔は見えし男山

営林署の冷蔵庫より山鯨

大皿を覆ひて赤し牡丹肉

連れだつとなく離れざる鳰


鳰の目の冷淡さうに見ゆるとき

源流とて落葉の下の水の音

棕櫚の芽ぞ落葉畳を青く抽き

靴の腹で掻いて楽しき落葉かな

蜷擱坐したり冬日は天にあり

山雀の声の遠さよ枯木谷

鎌倉のほんに今年の冬紅葉

冬紅葉母の独りの墓に降る

蒲の穂は崩れほつれて戦ぐなる

主は来ませりと千両も万両も