雑詠(2017年8月号)

石段を上がればありし茅の輪かな		藤永貴之
初嵐へくそかづらの花こぼし
蟷螂の創一つなく死んでをり
日の当たる石にとまれり秋の蝶
亀鳴くや鵠(クグヒ)の沼の消えし町	津田祥子
小径を麓へたどり春深し		小沢藪柑子
一旦は空へ空へと花吹雪		前田なな
春の蚊の目の前に来てそこに消ゆ	高瀬竟二

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