雑詠(2011年12月号)

熊鈴が廊下を通る宿の秋		児玉和子
秋冷や兎も貂もみな剝製
植物図鑑昆虫図鑑宿の秋
濁み声の懸巣啼きつゝ移りゆく
駒草の陣やロープをはみ出して

マフラーに口を沈めて話すかな 藤永貴之 炎昼に株主散つてゆきにけり 杉原祐之 台所に立ちて桃食ふ夜半かな 前北麻里子 手囲ひに渡してくるる螢かな 飯田美恵子
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