雑詠(2022年2月号)

敗荷の鉢の並びぬ坂の道		藤田千秋
雲間より日の差しくれば鶸の鳴き
穴まどひ蛇籠の上に身を曝し
曳船の音遠ざかる秋の暮

葉のあをと檸檬のあをと分かたざる	信野伸子
地震一つありし朝の麦を踏む		山口照男
四万過ぎた頃から林檎赤くなり		稲垣秀俊
夕日さす赫奕(カクヤク)として柘榴かな	武居玲子

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください