雑詠(2021年3月号)

雪しろのだだ広ごりに海へ出づ		藤永貴之
しら梅に萼の紅の滲みたる
芍薬の芽のはじめからまくれなゐ
エンジン音あれば耕しをりにけり

銅鐸の如くにビルや夜の椿		前北かおる
寒葵黄泉に通じてをりぬべし		稲垣秀俊
ドリカムを聞きつゝ松の手入れかな	永田泰三
石塀より地に冬蝶の影移る		武居玲子

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください