雑詠(2020年10月号)

利根川の夜明けを告げて行々子		北村武子
川幅を埋めて滔々夏の川
柿の花こぼるるまゝに駐車場
サボテンの針のあはひに花五つ

さみだれの一日を妻の枕もと		井上 基
椋一羽道路に蜥蜴打ちつけて		田中温子
夏川の浅きを鼈の進む		児玉和子
海霧に生れ姫白蝶といふ名前		稲垣秀俊

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください