雑詠(2019年4月号)

埋火を探る冷たき火箸かな		山内裕子
掌をかざし埋火確かむる
林中に薄日の差して冬の草
一団の鵜の去りてより鳰
草枯れて空気の抜けし鞠ひとつ

降り止まぬ暗き沖より鰤起し		岩本桂子
池奥よりすべり出で来し鴨の数		児玉和子
寒禽の喉を緩める日和かな 		原 昇平
ざらざらと座棺におちる冬の土		田中金太郎

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