雑詠(2016年6月号)

留蓋にまつはり落つる雪解水			田中 香
樅の枝のはさり〳〵と雪を脱ぐ
踝の吹きつさらしや麦を踏む
下萌に寝かせて開く旅鞄
香水や空のエレベーター開き		梅岡礼子
土筆摘みつつ二言目考へる		酒泉ひろし
満天星の芽のとんがりに指を当て	児玉和子
忠敬の旅立ちの町春めける		飯田美恵子					

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください