島のぐるり
跪き囮鮎をぞねもごろに 囮鮎瀬のなかほどへ差し向けて 泉辺に子供のやうなワンピース 指のべて泉の面を崩したり どす黒く浅間の火あり黴の絵馬小諸日盛俳句祭 五句
簞笥売場の冷房がよく効いて 見渡して老爺ばかりぞ秋御輿 玉ひでに行列しづか秋日傘 島のぐるりや秋潮に入れ替はり 見づまりをはじめてをりぬ鰯雲
一茎に欠き痕いくつ花オクラ 青蛙のひたとたたみしふくらはぎ 響動して八割ほどが法師蟬 花の黄の人なつつこき落花生 熊蟬の声しやつしやつと削り出す
千巌を糾ひて瀧すべるかな 白玉を沈めて鉢の水くもり 生垣をちらちら雨宿りの小鳥 芭蕉葉や雨にまんべんなく濡るる 水澄みて踝ほどを流れけり大岩山日石寺