月別アーカイブ: 2011年7月

課題句(2011年7月号)

「合歓の花」 大島等閑 選

合歓の花高く括りし荷を背負ひ	津田伊紀子
合歓の花ダム放水の始まれる

コンビニは村の入口合歓の花 小沢薮柑子 吊橋を渡り終へたり合歓の花 金丸節子 合歓の花つと口遊む子守歌 三上朋子 花合歓に凪の一湾夕かげる 梶原一美

逗子渦潮句会。(前北かおる)

110703_135644

 7月3日(日)、本井英先生のお宅で開かれた逗子渦潮句会に参加してきました。私は、神武寺駅で降りたのが失敗の始まりで、炎天下の住宅地をだらだら歩くはめになりました。後半は海の家に入って、風に吹かれながら俳句を作りました。ビールは飲んでいません。  句会には、ゲストの岸本尚毅さん、山西雅子さんも出席され、いつもより時間をかけてお互いに句評をしました。  写真は、本井先生宅のビオトープに棲む沢蟹です。おそろしく大家族でした。

夏潮について

『夏潮』(主宰:本井英)は、2007年8月に創刊された、「ひたすら虚子を求め、さらに虚子の求めた彼方を探る」月刊の俳句雑誌です。 紹介に代えて主宰の言葉から:

「俳句は、まず楽しいものだと考えています。俳句会や吟行で「季題」と出合い、それらを敬し、賛美するとき。造化の大きな運行に身を任せつつ十七音に心を委ねるとき。そして句仲間の最初の読者として、その作品にふれるとき。」(平成19年8月創刊号『発刊にあたって』)
「出会うことのなかった大虚子に憧れて、ひたすら虚子を求め、さらに虚子の求めた彼方を探る。これが私の俳句への姿勢、「夏潮」 の立場です。これからも、そのための誌面作り、活動を目指します。誌友諸兄姉におかれましても、ぜひ私と手を携えて「虚子世界への旅」へ踏み出されんこと を切望いたします。」(平成20年8月号『第二巻のはじめに』)
「俳句は決して「競う」ための器ではありません。一人一人が与えられた「生」をより充実して生きていくための器、いや伴侶という 方がふさわしいでしょう。 … 虚子没後五十年を過ぎた今、真摯で愛情に富んだ虚子研究が待望されています。「研究」などと大袈裟にいわなくても、静かにしかし情熱的に「虚子の世界」を 慕う集団として、ご一緒に研鑽を重ねようではありませんか。」(平成22年8月号『第四巻のはじめに』)

主宰近詠(2011年7月号)


桜鯛        本井 英


嘘であつて欲しきことども万愚節

四月馬鹿うそ楽しめし頃のこと

担桶タ ゴの水揺れをさまれば虻止まる

桜鯛イトを真下に締め込むは

踏立フタテずらせば桜鯛薄闇に



生き締めの血糊美し桜鯛

寿福寺が車窓をよぎる虚子忌かな

椿寿忌の大を為したる小躯 かな

鎌倉の芹の小溝のここにまた

谷戸奧にひとひろがりや花の寺



強風に困惑しをり若楓

爵位とてありし時代の著莪の花

葉の斑また面白きかな二輪草

ほがらかに鶸が渡りて河温む

肉を焼く香のたちのぼる若葉かな



吾亦紅若葉の折り目折り目かな

鼈甲を桶に浸して春深し

藤浪や人を盛りあげ太鼓橋

藤の根にライトアップのコード伸び

どの幹の花とも知れず藤垂るる