投稿者「管理人」のアーカイブ

主宰近詠(2022年11月号)

つまべに       本井 英

主亡き被爆者手帳原爆忌

熊蟬の声のただある原爆忌

あつ星が流れたといふ電話の声

足湯もう温かくなし星流る

海  図(チヤート)室灯火ひとつ星流れ

木曽十一宿夜毎の星の流れけり

滴りてをりしがひしと連なりし

ポスターの小池ゆりこに滝の風

秋風へ木の香放ちて製材所

雄叫びの蟬ぢりぢりと焦げる蟬


青栗や片空は晴れわたりたる

裾ちかくちぎれ止まざる垂水かな

草刈機ときをりキンと弾く音

山はもう降つてをるべし花臭木

箱庭に置きたるやうに鮎を釣る

落花生の黄花がちらりちらり見え

目抜き通りや百日紅百日白

鐘楼のすんと鎮まり蟻地獄

町役場分室鳳仙花咲かせ

つまべにや母がゐし叔母たちがゐし

句会・吟行会案内(2022年11月)

池 袋
  • 日時/集合 11月2日(水)
  • 吟行地・兼題 萩刈、柚味噌
  • 句会場 東京芸術劇場  03-5391-2111  (19:15締切 7句)
  • 幹事/連絡先 前北かおる  
湘南タイドプール  
  • 日時/集合 11月3日(木)    
  • 吟行地・兼題 夫婦池公園、鎌倉山ほか  
  • 句会場 鎌倉教養センター(笛田)  0467-32-1221  (13:30締切 7句)
  • 幹事/連絡先 藤田千秋  橋本由美子  
名古屋
  • 日時/集合 11月6日(日)  10:30 大垣駅
  • 吟行地・兼題 大垣
  • 句会場 未定  (13:30締切 7句) 
  • 幹事/連絡先 大山みち子  
渋 谷
  • 日時/集合 11月10日(木)    
  • 吟行地・兼題 神渡、枯葉
  • 句会場 リフレッシュ氷川2階多目的室  03-5466-7700  (14:00締切 7句)
  • 幹事/連絡先 櫻井耕一  前田なな  
土 曜
  • 日時/集合 11月12日(土)  12:00(時間注意)  都営地下鉄新宿線・大江戸線  森下駅A7出口前
  • 吟行地・兼題 深川神明宮~芭蕉記念館~芭蕉史跡庭園~霊厳寺~深川江戸資料館
  • 句会場 江東区森下文化センター03-5600-8666  (14:30締切 7句)  
  • 幹事/連絡先 宮川幸雄  
タイドプール  (初心者対象)
  • 日時/集合 11月17日(木)  13:00  上野文化会館前
  • 吟行地・兼題 上野
  • 句会場 千代田区矢板ビル  03-3255-0471  (15:30締切 5句)
  • 幹事/連絡先 矢板けん梓  
湘 南
  • 日時/集合 11月20日(日)
  • 吟行地・兼題 大船観音
  • 句会場 玉縄学習センター  0467-44-2219  (13:30締切 7句)  *今回は会場の都合で締切時間が変更になっています。ご注意ください。
  • 幹事/連絡先 根岸美紀子  坂 廣子  
東 京
  • 日時/集合 11月23日(水)  
  • 吟行地・兼題 目黒・自然教育園
  • 句会場 目黒区下目黒住区センター  レクリエーションホール  目黒区下目黒2‐20‐19  03-5496-5813  (13:30締切 7句)
  • 幹事/連絡先 武居玲子  田中温子    
福 岡
  • 日時/集合
  • 吟行地・兼題
  • 句会場
  • 幹事/連絡先 藤永貴之  

課題句(2022年10月号)

課題句「山雀」       矢沢六平 選

山雀の名前覚えてより親し		天明さえ
山雀のいつも見上げてゐたるかな	小沢藪柑子
山雀の首かたむけてゐたりけり		永田泰三
山雀や伊香保温泉飲泉所		前北かおる
山雀の頭でつかちとも見ゆる		児玉和子

空梅雨の空に平たき雲ばかり  梅岡礼子

 季題は「空梅雨」。虚子は「天候の不順な年は、梅雨のうちに殆ど雨が降らないことがある。これを空梅雨といふ。農家では田植など出来ず非常に困ることがある」と『新歳時記』で解説する。近年ではさまざまの治水技術が向上して、少々の「空梅雨」は何とか実質被害を出さずに乗り切れる場合が少なくないが、江戸時代まではそうもいかず、国を挙げて深刻な事態となっていたに違いない。例えば歌舞伎芝居の「鳴神」の話の背景など、こうした「空梅雨」が背景にあってのもので、雲の絶間姫の真剣さも、万民の憂いあってこそのものと思いたい。

 さて掲出句は、その「空梅雨」という季題を、あっさりと、そして客観的に叙したところに新鮮さがある。毎日毎日、空を見上げると、「雲」はあるものの、どれも軽々と「平たく」、とても雨をもたらすような様子には見えないというのである。ということは、我々は、「黒々と」、天高く立ち上がる「雲」、たとえば「入道雲」のようなものには、「雨」を期待するわけである。そんな対比を言外にこめながら、「空」の景を述べているのである。(本井 英)