花鳥諷詠ドリル ‐主宰の句評‐ 第57回 (平成18年1月13日 席題 竜の玉・寒釣)

戯れに竜の玉なるイヤリング
竜の玉を、もしかしたら初めて見た人かもしれません。人に教えられて、竜の玉の美しさにすっかり感動して、その二つ採ったのを耳にあてがって、戯れている。という女の人の緊張のない、楽しい女同士の戯れに、耳たぶの白さが浮かびますね。
アラビアンナイトのやうに月冴ゆる
「月冴ゆる」が「冬の月」の傍題になります。冴え冴えとした月。しかもアラビアンナイトのようにと言われてみると、形まで想像できる。「月冴ゆる」だと満月でもあるんだけれど、アラビアンナイトのようにというと、三日月のような感じがするのが不思議ですね。
ままごとの皿に盛られし竜の玉
よく出来ている句だと思います。「まゝ事の飯もおさいも土筆かな」の句があるから、その点異論があるかもしれないけれど、土筆の句として、勿論形になっていますね。
雲の影ふんわり映し山眠る
山容の穏やかさが、自ずから目に浮かぶようで、いい句だなと思いました。
青海波のテーブルマットお元日
「お元日」の置き方がうまいですね。青海波の模様は、古来いろいろ使われるんですが、どこかおめでたい、しかも茫洋たる海を感じさせます。模様一つずつは細かいんですが、全体になると広い感じがしますが、そんな淑気、お正月を迎えた気持ちがよく出ていると思います。

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