花立てて先へ\/と葛の蔓 磯田和子 (泰三)

 あけましておめでとうございます。福岡に帰省して、ますます体重の増加に勢いが加わってしまった泰三です。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

 季題は、葛の花。秋の七草の一つ。虚子編新歳時記では、葛だけでも秋の季題である。葛の花は、葉っぱに埋もれていてあまり目にすることができないが、見つけると、この句にいわれているようにつんと立っている。この花を中心に、大きな葉っぱを茂らせながら、蔓の先は、どんどん四方へと伸びてゆく。この句は、上五でまず中心の花を見せ、最後の下五を蔓とまとめることによって、先へ先へと伸びてゆく葛の広がりがよく見える巧みな句である。葛のエネルギッシュな全体像が描かれている句である。

 

 

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