主宰近詠(2021年9月号)

淡からずや  本井 英

日がもどりくれば沸きたち河鹿どち

豆隠すやうに皀莢若葉かな

いつ轢かれたる蝙蝠ぞからびはて

氷室へと浅間の風のよぢれこみ

駐車場に月見草咲くオーベルジュ



溶 岩(ラヴァ)組んでなせし門柱月見草

朝顔市ぬけてじりじり日が昇る

菖蒲田に衰ひのうちひろごれる

十薬の腰の高さに迫るほど

植田はや取るほどもなき小草生ひ



老鶯の連ね科白の果てもなや

(コウゾ)の実淡からずやとうち眺め

射干のその明るさも雨後のもの

つぼむ術忘れて蓮の花弁白

薔薇園にグラジオラスのまぎれ咲き



心おちつく薔薇の黄の淡ければ

きちかうの開きて白を濃うしたり

溶岩原 (ラヴァハラ)を吞み込んでゆく茂かな

 

大磯鴫立庵 虎供養

ここに我等虎の供養を虎ケ雨 木下闇放水銃も設へし

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