雑詠(2019年8月号)

潟船へ月の歩板の高々と		藤永貴之
禁苑に残る御文庫終戦日
星月夜火星またゝくことをせず
月あかり舟は潟土に乗り上げて
女郎蜘蛛の夫や死ぬまで居候

お呉れよと言へぬ雀の子のあはれ	稲垣秀俊
加湿器のぼここぼぼこと春の夜		望月公美子
教会の扉のあいてゐるイースター		冨田いづみ
金鳳華清滝道といふを来て		山内裕子

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