国宝を守りて一村長閑けしや   磯田和子(2012年8月号)

季題は「長閑」。「麗か」と似た季題であるが、「麗か」が光を感じさせ、具体的な「景」を連想しやすいのに比べて、「長閑」の方は、のどやかな時間の流れを感じさせてくれる。都会の博物館に預けてしまえばなんでもない「国宝」を「一村」の人々が協力して「守って」いるのであろう。その国宝が具体的にどんなものであるかは言っていないが、神社や寺院だけの力ではなかなかむずかしい「国宝」の維持に「一村」の人々が心を合わせている暮らしぶりが偲ばれる。何十年、何百年とその土地に暮らす人々の郷里への心が深いのであろうが、それを「長閑けし」と言われると肩肘張らない分、さらに力強く感じられる。(本井英)

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