ひとわたり揺れてポピーのひと休み なな (泰三)

 全くもって暑いですね。汗をどんどんかいているのですが、一向に体重は減らない泰三です。皆さんはいかがお過ごしですか。

 季題は、ポピーで夏。雛罌粟の洋名である。なお花が散った後の球状の実は、罌粟坊主と言う。

 「ひとわたり」とは、全体にわたって、一通りという意味。広いポピーの畑なのだろう。緩やかな風に畑全体が一度ゆっくりと揺れる。決して強い風でも、吹き通しの風でもない。吹いたかと思うとしばらく無風の時が続く。その時あたかもポピーが一休みしているように見えた。ポピーの大振りな花びらがゆっくりと揺れる様が目に浮かぶ句である。

 上五の「ひと」と下五の「ひと」のリフレインは、あたかもリズム良く吹いてくる初夏の風のようで心地よい。

 

 

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