機械音止まりて餅の搗き上がる 芳子 (泰三)

 暖かさに比例して、ビールの量が増加している泰三です。いかがお過ごしでしょうか。

 季題は、餅つきで冬。正月用の餅を準備することである。一昔前は、庭先で一族や近所の人たちが集まって搗いたものだ。私の田舎では公民館の庭などで、子供会餅つきと称して大人達が張り切って餅を搗いていた。威勢の良いかけ声と共に搗かれ、搗き上がるとかけ声が止むと共にどすどすという餅が搗かれる音は止んだものだった。

 この句は、機械音が止まって餅が搗き上がったと言う。炊飯ジャーの様な餅つき器の事であろう。見た目はコンパクトなのだが、やってることは餅つきなので、機械音に混じって存外大きな「どすんどすん」という音がする。その音が止んでブザーがなってできあがり。今時の餅つきの様子である。

 

 

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