しばらくを瀬音に立てば時鳥 いづみ (泰三)

もうくたくたでついに日曜日に更新している泰三です。

 季題は時鳥。夏に「てっぺんかけたか」と鳴く、古来よりその鳴き声が楽しまれた鳥である。 さて、この句、瀬音の綺麗なところまで歩いて来た。疲れを癒すため、瀬音をきいていると、そこに時鳥の声が聞こえて来た。瀬音を聞いていると、授かりもののように時鳥の声が聞こえて来た。その喜びを一句に仕立てた佳句であろう。 また、散文であれば「しばらく立てば」とひょうげんするのであろうが、「しばらくを瀬音に立つ」という俳句ならではの表現もこの句の持つ「間」を引き立てている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください