雑詠(2023年1月号)

健脚組ここで別るる富士薊		岩本桂子
菜虫とる雫するほど手の濡れて
屈みたるまま一畝の菜虫とる
見下しにちらと湖見え富士薊
小さき庭つまらなさうにとんぼ去る

湯ざめして人形一つ撃ち落とす		近藤和男
プレス屋の夜食国際色豊か		矢沢六平
大年の没りぎはの日の射しきたり	藤永貴之
形見分け終はりし午後や小鳥来る	都築 華

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