屋根雪をスノーダンプで切る落とす   青木百舌鳥

 季題は「雪」。「スノーダンプ」は大きめの雪搔きで、搔き込んだ雪を乗せて移動させることも出来る。作者が見かけた「雪搔き」の現場は「屋根」の上。屋根全体を覆う雪を「スノーダンプ」で「切り分けて」、それを屋根の傾斜に沿って滑らせ、下へ落とす作業をしているのである。我々「雪」に馴れていない者から見るとびっくりする巧みさで「雪」を四角い塊に切り分けてゆく。

 一句の手柄は如何にも手慣れた雪国の人の作業の様子を的確に「写生」したことであろう。われわれが空想する「搔く」「抛る」「運ぶ」といった動詞でなく、「切る」「落とす」というまことに現実に叶った動詞を用いてくれたことで景がありありと目に浮かんだ。しかもその二つの的確な動詞を生の形で「切る」、「落とす」と下五に連打した。その勢いも一句を活動的なものにしている。(本井 英)

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