二輪草が盛んに話しかけてくる 和子 (泰三)

 昨日子供と一緒に8時半に寝てしまい、汐まねきの更新をまたすっぽかしてしまった泰三です。

 「夏潮9月号」雑詠より。季題は二輪草で春。すうと伸びた茎の先に白い花をつけ、群れて咲いている。

 さてこの句。その二輪草が盛んに話しかけてくるという。もちろん、花が話しかけてくるなどということは無いのであるが、あたかも盛んに話しかけてくるかの様に咲いているという事であろう。この句が出されたとき、幸いにも私は句会場にいたのであるが、夏潮以外の結社に所属する方から「夏潮らしくない句に思えた」との句評があった。しかし、やはりこの句もまた写生句であり、二輪草の咲き様を見立てたものと私には思われる。そして、そう言われてみると、二輪草は盛んに話しかけてくるかのように咲いている様に見える。

 

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