小諸
コメントを残す
「こもろ日盛俳句祭」の実行委員会がありました。新幹線で日帰り往復。少し疲れましたが、逗子から山田真砂年さんと御一緒で、なんとか行かれました❗今年は7月27日から3日間。ご参加お待ち申し上げます❗英
「蝌蚪」 辻 梓渕 日向側日影側にも蝌蚪の紐 小沢藪柑子 おのがじし影をなしつつ蛙の子 蛙子の尾をまつすぐに休み居り 藤永貴之 蝌蚪の尾の抗ふ流れありにけり 山内裕子 我が影に阿鼻叫喚や蝌蚪の群れ 永田泰三 ちろちろと影の忙しき蝌蚪の水 前田なな
季題は「吹雪」、吹き降りの雪である。「流線」は正確には物理用語でなかなか難しいが、つまりは、時間軸に沿った、物の流れの軌跡を辿った線で、原則交わらないものという。その「吹雪」の一粒一粒の雪片の流れの線が、左に旋回し、次いで、右に転回するというのである。さらに「左旋右転」は剣法の世界でも使う熟語で、刀を左の振り抜き、次いで右へと転ずる、刀捌きをもいうらしい。
用語的には、耳慣れないものが多く、いまひとつ理解が十分でないながら、広々とした曠野を吹きまくる「吹雪」の雪片が右に左にと、予想を覆しながら渦を巻いているようすが見えてくる。
その理由は、どこまでも一句の調子に差し迫ったものがあるためで、「ぞ」の係結びもすこぶる効果をあげていると言えよう。(本井 英)
流線の左旋右転ぞ吹雪なる 稲垣秀俊 鍬深く打込みけふの葱を掘る 海へ海へ地吹雪の波連綿と 虎落笛コーヒー苦き仮事務所 打橋や弁天島の年用意 小野こゆき 朝寒の仕事場にまづ灯をともす 山本道子 雨もさりながら喪にある寒さかな 岩本桂子 注連飾買うて渡船の列にあり 田中 香