課題句「松手入」 磯田和子 選 松手入空の青さを引き寄する 清水 満 ボートより御苑の松の手入かな ためつすがめついまだ終らぬ松手入 児玉和子 掃くばかりの庭師見習ひ松手入 木代爽丘 唐崎や比叡澄みわたる松手入 足立心一 手入れ済みし松の大きく息をして 冨田いづみ
課題句(2024年10月号)
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課題句「松手入」 磯田和子 選 松手入空の青さを引き寄する 清水 満 ボートより御苑の松の手入かな ためつすがめついまだ終らぬ松手入 児玉和子 掃くばかりの庭師見習ひ松手入 木代爽丘 唐崎や比叡澄みわたる松手入 足立心一 手入れ済みし松の大きく息をして 冨田いづみ
課題句「草の花」 飯田美恵子 選 ここに又ローマの遺跡草の花 礒貝三枝子 発掘の円形劇場草の花 道すがら地蔵に手向け草の花 遠藤真智子 子規庵の十坪の庭の草の花 塩川孝治 幼手の母に摘みたる草の花 田中幸子 売地てふ札見え隠れ草の花 山本道子
課題句「南瓜」 天野明雀 選 子が乗れば南瓜たちまち金の馬車 井上 基 国敗れ三食南瓜日々南瓜 南瓜買ふ二人暮しに半分を 山口照男 煮ようかしらいやポタージュに南瓜手に 津田祥子 南瓜煮や三日に一度卓袱台に 原田淳子 鋼の刃ぐさりと入れて大南瓜 梅岡礼子
「道をしへ」 山本正紀 選 這 うてをるときは見えねど道をしへ 渡邉美保 奥宮の磐座に消ゆ道をしへ 道をしへ独り歩きの道連れに 塩津孝子 道をしへ派手な背中を賜りて 馬場紘ニ 並びゐて腰高なるよ道をしへ 本井英 防人の碑の先は海道をしへ 天明さえ
課題句「鮎」 田口松柏 選 水に足鮎釣人の遠きかな 青木百舌鳥 枝を綰ね鮎玉網に仕上げたる 喰み跡を確かめて鮎釣り始む 児玉和子 鮎の村に今日はも臨時駐車場 本井 英 鎌倉の川に苔食む鮎の群 松尾青柚 解禁の前夜の宿の鮎談義 井上 基