船はもう海をわたらず夏つばめ 井上 基 埋め立てて海の遠さよさるすべり 青蔦の崖より電車現るる はまゆふの花が中央分離帯 卓袱台を縁側近く冷奴 児玉和子 庶務百般ときには毛蟲焼くことも 酒泉ひろし よく熟れし夕日を抱へ夕焼くる 国分今日古 定年の夫にも慣れて冷奴 前田なな
船はもう海をわたらず夏つばめ 井上 基 埋め立てて海の遠さよさるすべり 青蔦の崖より電車現るる はまゆふの花が中央分離帯 卓袱台を縁側近く冷奴 児玉和子 庶務百般ときには毛蟲焼くことも 酒泉ひろし よく熟れし夕日を抱へ夕焼くる 国分今日古 定年の夫にも慣れて冷奴 前田なな