彼方からの手紙 創刊号
今回も一風変った俳句の表現方法をご紹介いたします。昨今、従来の紙媒体でのアウトプットからネットで作品が発表される機会が増えております。
更に、その中から新しい発表手段を色色研究されています。
先週ご紹介した「hi→」は「zine」という新しい紙媒体の使い方でした。
今回ご紹介するのは、山田露結さんと宮本佳世乃さんが、この度始められた「彼方からの手紙」。
お二人とも「twitter」などネット媒体で発言が盛んですが、この度セブン・イレブンと富士ゼロックスが開発した「ネットプリント」という方法を用いて俳句通信を作成されました。
ネットプリントとは下記URLに詳しいのですが、
簡単に述べると、パソコンで作成したドキュメントなどを、セブンイレブンに設置されている複合機から出力するもの。A4サイズ白黒20円/枚、カラー60円/枚。
さて、「彼方からの手紙」を創刊したお二人ですが、山田露結さんは1967年生れ、銀化」所属で鋭い評論をかかれます。12月に発売される『俳コレ』(邑書林)に参加されるそうです。
宮本佳世乃さんは、1974年生れで「炎環」「豆の木」に所属。
今年の「豆の木」賞を受賞されていて共に新進気鋭の俳人として知られています。
今回の俳句通信「彼方からの手紙」
は「手紙」を届ける心地で作品を伝えたい」という趣向で大変暖かい感じでした。
二人の作品から二句ずつ紹介いたします。
●山田露結
彼方からの手紙のやうに木がらし来
のりかへてまた乗り換へてゆくコート
●宮本佳世乃
鶺鴒のごと手のひらをにじませる
立冬の鳥の子紙のかたさかな
創刊号の配布は11月15日にて終了しています。次号以降はゲストも登場するようです。
今後、全てネット配給で、事前登録している会員にメールでパスワードが送られ、一定期間内にコンビニで印刷するという俳句雑誌も近々誕生するでしょうか。
まだコンビニの複合機では綺麗な製本をすることは難しいかもしれませんが、一定の冊子程度の規模であれば、このようなケースが出てくることも想像できます。
山田露結ブログ
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〆